「わかる気がする」「推しが何してもカッコいいと思うあの現象か」――。そんな声が寄せられたのは「蛇化現象」というワードだ。2023年6月初旬にSNS上で話題になり、ツイッターではトレンド入りするなど、多くの人が関心を示した。
「蛇化現象」とは、フォロワー12万人のクリエイター「こちゃもちゃ」カップルが4月5日にTikTokで使ったことで若い世代を中心に広く知られるようになった言葉だ。「あばたもえくぼ」「恋は盲目」と同様の意味で使い、好きな人の失敗やダサい姿を受け入れ、どんな行動でも良く思える心理のことを指すという。
このワードが注目を浴びているのは、どのような社会的背景があるのか。『「人それぞれ」がさみしい――「やさしく・冷たい」人間関係を考える』(ちくまプリマー新書)や『「友だち」から自由になる』(光文社新書)の著書がある社会学者・石田光規教授に詳しい話を聞いた。
■「恋人のカッコ悪い部分も丸呑みして受け止めるくらい好きという意味を込めました」
「蛙化現象」とか「蛇化現象」というからわかりにくくなるのであり、別に相手が「〇〇化」したのではなく、勝手に自分が心に投影している相手の像が自分によって変わったにすぎない。相手は変わっておらず、変わったのは自分の方です。https://t.co/TACvlOsObI
— 荒川和久/独身研究家/コラムニスト (@wildriverpeace) June 25, 2023